2019年になった。今年はウッドストック50周年!We are golden.(2)

1969年8月に開催されたウッドストック・ミュージック・アンド・アート・フェア50周年イベントが開催される。(つづき)


グラミーのウェブサイトでもこのイベントについてカバーしていてそれによれば、現地ニューヨーク州サリバン郡のホテルがどんどん予約で埋まっているんだって。

いろいろ情報をたどってみると、
Bethel Woods Center for the Arts、Live Nation、INVNTが新たな祭典を共同プロデュース」とある。これはINVNTというライブイベントに特化したPRエージェンシーのリリース記事。自社の事業定義を「世界的なライブブランドのストーリーテリング代理店」と称しているところ。ストーリーテリングなわけね・・・ふーん、という感じではある。Live Nationは言わずと知れたハリウッド本社の大手イベントプロモーター・運営会社。

ぼくはニューヨークに住んでいた1980年代後半に、一度跡地を訪問し、いくつかアート・クラフトショップを回ったことがある。当時のレーガン政権時代のアメリカは、日本がいまの中国のように世界市場を席捲していた時代で、日本製品ぶち壊し風景があちこちで事件になっていて、米国経済は不況、このマンハッタンから車で北に2時間ほどの田舎のべセルも眠ったようにとても静かな村だった。

Bethel Woods Center for the Arts(BWCA)というのは知らなかったので調べてみた。ウッドストックが開催されたべセル(Bethel)から20キロほど北に住むユダヤ系ロシア移民の出であるアラン・ジェリー(Alan Gerry、1929年生まれ、うわ!ぼくの父親と同い年)が、自身が創業したケーブルテレビ会社を20年ほど前に大手のタイムワーナーに成功裡に売却、大金持ちになりその後ベンチャー・キャピタル会社を興したり、自分の名を冠した財団を設立などしていたが、1997年に娘のロビンの応援もありこの財団がウッドストックの敷地37エーカーを含む800エーカーの土地を取得。ここに2006年に完成したのがBWCA。こけら落としにニューヨーク・フィルハーモニックとクロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング(CSN&Y)が演奏したんだって。NYフィルがNYを代表する交響楽団であるから出演というのはわかるが、CSN&Yにお呼びがかかるのは当たり前だね。いうまでもなくジョニ・ミッチェル作の名曲Woodstockを翌年1970年早々にリリースし、この世にヒッピー文化の一つの頂点としてウッドストックの哲学?を広めたということの立役者だからだね。このWoodstockのラストの拙訳してみました。

By the time we got to Woodstock
ウッドストックに着いたころには
We were half a million strong
私たちは50万人にもなって強く
And everywhere there was song and celebration
どこでも歌と祝賀があり
And I dreamed I saw the bombers
ショットガンに乗って飛んでくる
Riding shotgun in the sky
戦闘機が空に見えた夢を見た
And they were turning into butterflies
そして私たちの国の上で
Above our nation
蝶々に変わっていく

We are stardust
私たちは星屑
Billion year old carbon
何十億年も経った炭素
We are golden
私たちは黄金
Caught in the devil’s bargain
悪魔との取引に捕らわれながらも
And we’ve got to get ourselves
自分を取り戻さなきゃならない
back to the garden
(エデンの)園に戻るのよ

ウッドストック跡地を取得した翌年1998年には、さっそくDay in the Gardenという2日間のフェスティバルを開催。なんとこの初日8月15日にはわが愛するJoni MitchellがHejira でオープンしラストをWoodstockの15曲のステージで参加している。ジョニ自身は別途ウッドストックに出演していないが、出演できなかった強い感情をWoodstockという曲に昇華しているが、CSN&Yが彼女のこの曲をウッドストックで歌ったわけだ。
翌年のウッドストック30周年には日程を4日間に拡大し、29組のアーチストが参加。この時の様子は「Woodstock 1999」というDVDで見られるようだ。シェリル・クロウ、ジャミロクワイなどその後の活躍は衆目の一致するアーチストたちが参加している。シェリル・クロウはウッドストック時は7歳、ジャミロクワイのジェイソン・ケイはウッドストックの4か月後の1969年12月生まれ。

そして、50周年の今年、となるわけだ。1969年はまた、7月にアポロ11号の月面着陸の年。今年になってすぐ中国が月の裏側に無人探査機の着陸を成功させている。時代は変わる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください