コルシカ島の紹介。別にまわし者ではありません。

恵比寿の日仏会館でコルシカ島の観光案内とワインの会があったので行って来た。フランス語ではコルスですね。

コルシカ – ナポレオニカ

コルシカ島はナポレオン・ボナパルトの生誕の地、ヴァカンスの目的地のひとつ、くらいの知識しかなったが、ナポレオン3世(ナポレオンの甥)の臨終の際(1873年、明治6年だね)にひい爺さんのひい爺さんくらいの先祖がその手を持ってあげたという、名家出身のアンリ・ド・ロッカ=セラさんのプレゼンでは、いくつかとても興味深い事実を知った。苗字にドがつくことから貴族の出だっていうことがわかるけれど、なかなかのハンサムだ。

1. コルシカがフランス領になったのはフランス革命前夜の1770年。それまでイタリアの自治共和国(ピサ200年とジェノバ500年)の支配を受けていたため、1970年代には独立運動もあった。今はフランスの一部だけれども、歴史文化面ではフランスではない、自分の風土・歴史に強烈な自負心を持っている人たちの土地であること。

2. こうした歴史から、言葉が古いラテン語から由来するイタリア系の方言であって、これもフランス語よりイタリア語に近い。また、村々には独自の結社があって、カソリックの行事などでは存在感を示す。この点も先ごろユネスコ文化遺産に登録された日本の郷土の祭りのあり方と近い。

3.世界初の憲法を作った国。18世紀ジェノバからの40年にわたる独立戦争の過程で、指導者パスクワーレ・パオリ(1725~1805)が1755年に起草。アメリカ独立宣言(1776年)にも深い影響を与えることになるルソーが、これを大絶賛し自ら別の憲法草案を起草した。

4.ナポレオンは本格的な民法典を作り、公共教育の普及、交通網の整備など近代的な国づくりを推進した。これらは歴史の教科書に出ていることだけれども、強烈な独立心のある風土のコルシカ出身の稀代の英雄が(フランスからすればよそ者が)、現在のフランスの基礎を作ったということ。

5.西海岸北部のポルト湾とスカンドラ自然保護区というフランスで唯一の世界自然遺産がある。四国の半分くらいの広さの島であり、急峻な山々(最高峰モンテ・チント2706m。日本の白山とほぼ同じ標高だね)がそのまま海に沈み込む地形(Mountains in the Sea 海の中の山々と言われている)、その地形から由来する豊かな水源、湧き水。温暖であること、海に囲まれていることから、豊富な海の幸、山の幸、畜産業。伊勢えび、ウニ(!)、チーズ、生ハム(スペインのハモン・セラーノと同じドングリを食べさせる製法だと)、自生するいろんな果物類からのジャム、などなど。いいですねえ。

6.日本から南米に移民した人たちがいたように、プエルトリコやペルーに盛んに移民したこと。ペルーのフジモリ大統領の後に大統領選に立候補した人にコルシカ移民の末商がいるとのこと。

ワインは横浜君嶋屋の提供で、赤白数種類が頂けた。主に2人の生産者から買い付けているんだって。今日はなかなか勉強になったし、美味しかったな。ヨーロッパは主要国の首都などではテロのリスクが減少しているとは思えないからコルシカなどはいいかもね。行こうかな。いやーかなり行きたい。

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